スタッフブログ
肩こりが「揉んでもすぐ戻る」――その肩と、もう一度向き合ってみませんか

夜の台所。洗い物の手をふと止めて、右手をそっと左の肩へ回す――指先が首の付け根の硬い塊に触れて、「ああ、またここか」と小さくため息をつく。厚木市の緑ヶ丘鍼灸整骨院には、そんな夜を何年も過ごしてきた方が、たくさんいらっしゃいます。
「自分で揉んでも、次の日にはまた元通りなんです」
このお声を、私は数えきれないほど聞いてきました。実は私自身も、開業したての頃は硬い場所ばかりを一生懸命ほぐしていた時期があります。ある患者さんに「その場は楽なんですけどね」と言われて、”見る場所が違ったのだ”と気づかされました。今日は、この「揉んでもすぐ戻る」に心当たりのある方へ、ご自宅でできる安全なセルフケアと、あわせて知っておいていただきたい”やってはいけない自己流ケア”、そして専門家や医療機関にご相談いただく目安を、健康維持のための一般的な情報としてお伝えします。


なぜ、揉んでもすぐ戻ってしまうのでしょう
肩の表面を揉むと、その場はすっきりします。けれど――ここで少し考えてみてください。セルフケアに使えるのは、せいぜい一日に数分。いっぽうで、パソコンやスマートフォンで同じ姿勢のまま過ごす時間は、一日に何時間あるでしょうか。数分のケアよりも、その”姿勢の時間”のほうが、ずっと長いのですね。だから、揉んだそばから戻ってしまうことが後を絶ちません。
肩こりの背景には、長時間の同じ姿勢による猫背・巻き肩、その奥で働き続ける深い筋肉、そして緊張が続くことによる自律神経の乱れなどが、いくつも重なっていると考えられています。さらにその姿勢をつくっているのは、机や椅子・モニターの高さ、枕、スマートフォンを見る角度、座りっぱなしの時間、歩く量、水分や食事の内容といった、毎日の環境かもしれません。
つまり「肩こり」は、肩だけの問題ではなく、呼吸・睡眠・時間の使い方の結果として、肩に出ていることもある――そう捉えると、見る場所が少し変わってきます。大切なのは、肩そのものだけでなく「肩をつくっている場所」にも目を向けること。まずは深呼吸をひとつ、長く息を吐くところから始めてみましょう。

今日からできる、肩こりのセルフケア3選
始める前に、ひとつだけお願いがあります。首を左右にゆっくり回して、どこまで向くか・どのくらいの重さかを覚えておいてください。ケアのあとにもう一度試すと、ご自身のからだの変化を確かめられます(変化の感じ方には個人差があります)。
① 肩甲骨まわし(10秒・1日3回まで)
両手を肩に軽く置き、ひじで大きな円をゆっくり描きます。肩甲骨が動いている感覚があればじゅうぶんです。呼吸は止めず、痛みのない範囲で。デスクワークの合間、まとめて10分やるより1時間に1回30秒のほうが、肩には優しく働きます。
② 胸を開くストレッチ(20秒・1日3回まで)
背中の後ろで両手を軽く組み、胸を開いて肩を後ろへ引きます。巻き肩でちぢこまった胸まわりを、伸びて”気持ちいい”と感じる手前で止めます。反動はつけません。息を吐きながら、ゆっくりと。
③ ツボにやさしく触れる(各5秒)
首の後ろの天柱(てんちゅう)・風池(ふうち)、肩の中央の肩井(けんせい)を、指の腹で”痛くなく・気持ちいい”程度に。強く押すよりも、そっと触れて息を吐くのがコツです。
【からだに聞く作法】動かしてみて、ラクな方・気持ちいい方へゆっくり動き、そこで息を吐いて数秒待ち、ふっと力を抜く。左右をくらべて、快い方を多めに。たくさんやれば効く、ではありません。物足りないくらいが、ちょうどよい強さです。
【安全のためのお願い】しびれ・めまい・気分の悪さ・痛みが強くなるときは、すぐに中止してください。本記事は健康維持のための一般的なセルフケア情報であり、特定の効果を保証するものではありません。
気をつけて——やってはいけない自己流ケア
実は私自身も、そして多くの方が、良かれと思って次のことをやってしまいます。悪気なくやってしまうのが自然なことなので、責めるつもりはまったくありません。だからこそ、理由を知っておいていただきたいのです。
① 痛いのを我慢して強く揉む――筋肉が防御反応でかえって硬くなり、いわゆる”揉み返し”につながることがあります。
② 痛むまで無理に伸ばす――不快は、からだの「やめて」というサイン。伸びて気持ちいい手前で止めましょう。
③ 首を勢いよく鳴らす――首はとても繊細な場所です。反動をつけた動きは避けてください。
④ 寝る前のスマートフォン・睡眠不足のまま続ける――肩は休養や呼吸の質にも関わります。ケアと同じくらい、休む環境を整えることも大切です。
「強い刺激ほど効く」ではありません。やさしく・痛くない範囲で・少しずつ続けることが、肩をいたわる近道です。
セルフケアと、私たちの仕事(ご相談の目安)
セルフケアは、ご自身で整えられる範囲を広げるためのもの。それでも戻ってしまうときは、ご自身では届かない別の要因があるのかもしれません。そこを一緒に探していくのが、私たちの仕事だと考えています。次のようなときは、無理をせずご相談ください。
① 腕や手にしびれがある/力が入りにくい
② じっとしていても強い痛みが続く
③ セルフケアで一時的に楽になっても、生活を変えないまま繰り返している
そして――手に力が入らず物を落とす、突然の激しい痛み、発熱をともなう、ろれつが回らない・顔や手足が動かしにくい、胸の痛みをともなう。こうしたサインがあるときは、当院ではなくまず医療機関を受診してください。
反対に、セルフケアで落ち着いているなら、それがいちばんです。無理に通っていただく必要はありません。「これは相談していいのかな」という段階で、どうぞお気軽にお声かけくださいね。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. セルフケアは、どのくらい続ければよいですか?
目安として、まずは2週間ほど、朝と夕方に続けてみてください。「朝の動き出しが少しラクかどうか」を、続ける/ご相談いただくの判断材料にしていただくとよいと思います(変化の感じ方には個人差があります)。今日すぐ結果を求めず、生活のなかに小さく置いていくのがコツです。
Q2. お風呂で温めるのと、冷やすのは、どちらがよいですか?
慢性的な肩の重だるさには、一般的に、入浴などでやさしく温めて血のめぐりをうながす方が心地よく感じられる方が多いようです。ただし、ぶつけた直後の熱を持った痛みなど、状況によって向き不向きがあります。迷うときは自己判断で強い刺激を続けず、ご相談ください。
Q3. デスクワーク中に、こまめにできることはありますか?
「1時間に1回、30秒だけ席を立つ」を、席を立つ用事やタイマーとセットにするのがおすすめです。そのときに、今日ご紹介した肩甲骨まわしを数回。強度よりも頻度が、肩には優しく働きます。
まとめ ― その肩を、ひとりで抱えないでください
① 肩こりが戻る背景には、姿勢・深い筋肉・自律神経、そして毎日の環境があると考えられます。
② セルフケアは「やさしく・痛くない範囲で・1時間に1回30秒でも」。頻度が、やさしさです。
③ 強揉み・無理なストレッチ・首を鳴らす・睡眠不足のまま続けるのは避けましょう。
④ しびれや強い痛み、麻痺のようなサインは、専門家や医療機関へ。
今日ご紹介したセルフケアを、まずはひとつだけでも、生活に取り入れてみてくださいね。ご自分のからだをいたわる時間が、少しでも心地よいものになりますように。今日すぐでなくて構いません。何年も我慢してきたその肩を、どうかひとりで抱えないでください。困ったときに「あのブログの先生に聞いてみよう」と思い出していただけたら、それでじゅうぶんです。
肩のお悩み、緑ヶ丘鍼灸整骨院へご相談ください
緑ヶ丘鍼灸整骨院(神奈川県厚木市王子1-1-21-101)では、お一人おひとりの姿勢やお身体の状態をていねいに確認しながら、肩まわりの深い部分や自律神経の視点も含めて、ケアの方法を一緒に考えます。自費診療専門の院として、時間をかけて向き合うことを大切にしています。
「これは相談していいのかな」という段階で、どうぞお気軽にお声かけください。
ご予約・ご相談は ☎ 0120-228-814
受付時間:平日13〜19時半/土9〜13時・15時半〜19時半(日・月定休)
この記事の監修者
緑ヶ丘鍼灸整骨院 院長
国家資格保有(柔道整復師・鍼灸師)|臨床29年・延べ25万人
厚木市で開業して25年。肩こりや腰痛、自律神経の乱れ、姿勢のお悩みなど、これまで多くのご相談を受けてきました。自費診療専門の院として、その場しのぎのケアではなく、お一人おひとりのお身体とていねいに向き合うことを大切にしています。「これは相談していいのかな」という段階で、どうぞお気軽にお声かけください。
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