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インナーマッスルを使った歩き方で膝・腰の痛みを予防する実践ガイド

「歩くたびに膝が痛い…」そのお悩み、歩き方が原因かもしれません
「長く歩くと膝の内側が痛くなる」「腰が重くて、歩くのがつらい」「整形外科でレントゲンを撮っても異常なしと言われたのに、なぜか痛い」
当院には毎日こうしたお悩みを抱えた患者さんがいらっしゃいます。厚木市にお住まいの50代の女性Aさんも、そのお一人でした。「買い物に出かけるたびに膝が腫れる感じがして、階段が怖くなってきました」とおっしゃっていました。
じつは、膝や腰の痛みの多くは、「痛みを感じている場所そのものが原因ではない」ことがあります。今回は、開業25年・延べ29万人以上の施術経験から見えてきた「インナーマッスルを使った正しい歩き方」について、わかりやすくお伝えします。
インナーマッスルとは何か?なぜ歩き方と関係するのか
アウターマッスルとインナーマッスルの違い
筋肉には大きく分けて2種類あります。
- アウターマッスル(白筋・速筋):見た目に現れる大きな筋肉。素早い動きや瞬発力を担う。疲れやすい。
- インナーマッスル(赤筋・遅筋):深部にあり、関節を安定させる働きをする。持久力があり、疲れにくい。
歩くという動作は、一見シンプルに見えて、実は非常に精密な筋肉の連動によって成り立っています。インナーマッスルが正しく機能していれば、関節への負担は分散され、膝や腰は安定します。しかし、インナーマッスルの働きが弱まると、アウターマッスルだけで体を支えようとするため、特定の関節に過剰な負担がかかってしまうのです。
歩行に関わる主要なインナーマッスル
歩行時に特に重要なインナーマッスルは以下の通りです。
- 腸腰筋(ちょうようきん):股関節の深部にある筋肉。脚を前に出す動作と、体幹と骨盤をつなぐ役割を担う。
- 多裂筋(たれつきん):背骨に沿って走る深層の筋肉。腰椎を一椎骨ずつ安定させる。
- 内転筋群(ないてんきんぐん):太ももの内側。膝の内倒れ(ニーイン)を防ぐ。
- 足底筋(そくていきん)・脛骨後筋(けいこつこうきん):足のアーチを支え、地面の衝撃を吸収する。
「痛い場所=原因」とは限らない。神経放散痛という視点
なぜ膝が痛いのに膝が原因でないのか
これは多くの患者さんが驚かれるポイントです。人体には「神経放散痛(しんけいほうさんつう)」というメカニズムがあります。これは、ある部位の神経が圧迫・刺激されると、その神経の通り道に沿って、遠く離れた場所に痛みやしびれを感じるというものです。
たとえば、腰椎(腰の骨)の周囲の筋肉が緊張して神経を圧迫すると、膝やふくらはぎに痛みやしびれとして現れることがあります。「膝が痛い」と感じていても、実際の問題は腰や股関節にある、というケースは臨床現場では非常によく見られます。
原因不明の痛みとインナーマッスルの関係
画像検査で異常が見つからない「原因不明の痛み」の多くは、筋機能の低下や筋膜の癒着、そして神経系の過敏化によって起きていると考えられます。インナーマッスルが弱化すると、関節の微細なズレが積み重なり、神経や血管への刺激が持続します。これが慢性的な痛みの温床になるのです。
歩き方を見直し、インナーマッスルを正しく使えるようにすることで、こうした痛みが根本から改善するケースが、当院の29万人の施術実績の中でも数多くあります。
整骨院でのアプローチ:なぜ痛いのかを正確に評価する
神経学的評価
初診時には、痛みやしびれがどのエリアに出ているかをていねいに確認します。デルマトーム(皮膚分節)と呼ばれる神経の地図をもとに、どの脊髄神経が関与しているかを絞り込みます。これにより「腰椎○番の問題が膝の内側痛を起こしている」といった具体的な原因の特定が可能になります。
筋機能評価(マッスルテスト)
徒手筋力検査(MMT)や動作分析を用いて、どのインナーマッスルが弱化・過緊張しているかを評価します。たとえば片足立ちのバランス、歩行時の骨盤の傾き、膝の内外反の傾向などを総合的に見ます。
物理療法によるアプローチ
評価の結果をもとに、以下の物理療法を組み合わせて施術します。
- 超音波療法:深部組織の炎症軽減と細胞修復の促進
- 干渉波電気療法:深部の筋肉の血行促進と神経系の鎮静化
- テーピング・矯正:関節アライメント(配列)の調整によりインナーマッスルが働きやすい状態をつくる
- 運動療法(リハビリ指導):日常動作の中でインナーマッスルを正しく使えるよう再教育する
施術だけでなく、「日常の歩き方そのものを変える」ことが長期的な改善の鍵になります。そのためにセルフケアの指導を必ず行っています。
インナーマッスルを使った歩き方:セルフケア5ステップ
以下のステップを毎日の習慣にすることで、インナーマッスルを徐々に再活性化できます。無理のない範囲で取り組んでください。
ステップ1:骨盤を「ニュートラル」に整える
立った状態で、腰を過剰に反らせたり丸めたりせず、骨盤を床と垂直に立てた「ニュートラル」ポジションを意識します。目安は、骨盤の前の出っ張り(上前腸骨棘)と恥骨が垂直に並ぶ位置です。この姿勢が、腸腰筋と多裂筋が同時に働きやすい基本ポジションになります。
練習法:壁に背中をつけて立ち、腰と壁の隙間が手のひら1枚分になるよう調整する。1日3回・30秒キープ。
ステップ2:内ももを意識した「内転筋ウォーク」
歩くときに太ももの内側(内転筋)を軽く締めるイメージを持ちます。膝が外側に開いたり、内側に倒れ込む「ニーイン」を防ぐことで、膝関節への偏った負荷が軽減されます。
練習法:ゆっくり歩きながら、太ももの内側に軽く力が入っているかを意識する。初めは10歩から始め、慣れたら50歩・100歩と伸ばす。
ステップ3:かかとから着地、小指側ではなく母趾(親指)で蹴り出す
正しい歩行のリズムは「かかと接地→足裏全体への荷重移動→母趾球(親指の付け根)で蹴り出し」です。小指側や足の外側で蹴り出すと、膝が外に流れてインナーマッスルが使われにくくなります。
練習法:裸足またはソックスで床を歩き、親指の付け根に力が入るかを確認する。重心が外側に逃げている場合はアーチサポートインソールの使用も有効。
ステップ4:腸腰筋を使った「股関節主導」の歩き
多くの方が膝や足首の力で歩こうとしますが、本来の歩行は「股関節から脚を動かす」イメージが正解です。腸腰筋を使って股関節を屈曲・伸展させると、歩幅が自然に広がり、腰への負担が激減します。
練習法:その場でゆっくり足踏みをする。このとき股関節(鼠径部)を折りたたむように膝を上げることを意識する。1日30回。
ステップ5:体幹を「ブレさせない」コアウォーク
歩くときに体が左右に大きく揺れる「トレンデレンブルグ歩行」は、中殿筋(ちゅうでんきん)というインナーマッスルの弱化が原因です。体の中心軸を意識して、頭のてっぺんが天井に引っ張られるようなイメージで歩くと、体幹が安定します。
練習法:本を頭の上に乗せて歩く「頭上バランスウォーク」を1日1分。バランスボールの上に座って体幹の安定を鍛えるのも効果的。
よくあるご質問(FAQ)
Q1. インナーマッスルを鍛えると、今ある膝の痛みもよくなりますか?
A. インナーマッスルの強化と歩行パターンの改善により、関節への偏った負荷が軽減され、痛みが和らぐケースは多くあります。ただし、痛みの原因が神経放散痛である場合や、すでに軟骨損傷・半月板損傷が生じている場合は、まず専門家による評価が必要です。痛みが続く場合は自己判断せず、早めにご相談ください。
Q2. 何歳からでもインナーマッスルは鍛えられますか?
A. 筋肉は何歳からでも鍛えることができます。特にインナーマッスル(赤筋・遅筋)は、有酸素性の運動で効率よく維持・強化できます。70代・80代の患者さんでも、正しい運動指導と継続によって歩行が改善した事例が多数あります。大切なのは「強度」ではなく「正しい使い方の反復」です。
Q3. 整骨院での施術と自宅でのセルフケアは、どちらが大切ですか?
A. どちらも重要ですが、役割が異なります。整骨院での施術は「現在の炎症・歪みを整え、筋肉が本来の機能を取り戻せる土台をつくる」ことを目的とします。セルフケアは「その状態を日常生活の中で定着させる」ためのものです。施術で改善されても、日々の歩き方や姿勢習慣が変わらなければ元に戻りやすいため、両方を組み合わせることが最善の方法です。
まとめ:歩き方を変えることが、痛みのない未来への第一歩
膝の痛みや腰の重だるさは、「年齢のせい」「骨の問題」と諦めてしまう方が多いですが、その多くはインナーマッスルの機能低下と歩行パターンの乱れによって引き起こされています。そして大切なのは、「痛い場所だけを見るのではなく、体全体の連動を見る」という視点です。
当院では、29万人以上の臨床経験をもとに、痛みの本当の原因を丁寧に評価し、一人ひとりに合った施術と運動指導をご提供しています。「どこに行っても改善しない」「原因がわからない痛み」でお悩みの方は、ぜひ一度ご相談ください。
監修者情報
谷貝 智宏(やがい ともひろ)
緑ヶ丘鍼灸整骨院 院長 / 柔道整復師
開業25年・延べ29万人以上の施術実績。神奈川県厚木市を拠点に、神経系アプローチ・インナーマッスルトレーニング・根本治療を専門とする。
📍 神奈川県厚木市王子1-1-21-101 📞 0120-228-814(完全予約制)
※本記事は一般的な情報提供を目的としており、個別の診断・治療を行うものではありません。痛みや症状が続く場合は、医療機関・整骨院にご相談ください。
この記事の監修者
緑ヶ丘鍼灸整骨院 院長
国家資格保有(柔道整復師・鍼灸師)|臨床29年・延べ25万人
厚木市で開業して25年。肩こりや腰痛、自律神経の乱れ、姿勢のお悩みなど、これまで多くのご相談を受けてきました。自費診療専門の院として、その場しのぎのケアではなく、お一人おひとりのお身体とていねいに向き合うことを大切にしています。「これは相談していいのかな」という段階で、どうぞお気軽にお声かけください。
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